●以下は「ダイスの眼さん」のブログから借用した内容と画像です。 ダイスの眼さんのブログはコチラ

『海を渡る波止場の風』のギターについての推測ですが、
①このシーンでのギターは渡り鳥Bのギターに似ているようですが、
Dianaマークが黒く右上がり。渡り鳥シリーズと差別化の為かバラの花が書かれていません。




日活映画海を渡る波止場の風』より



②それでも、ぱっと見では渡り鳥シリーズのギターと同じに見えてしまうので、
緑色の唐草模様を白く塗りつぶしたのではないでしょうか?
Dianaマークもそっくりなので、①と同じギターだと思われます。


日活映画海を渡る波止場の風』より

③見事にへし折れてます。




日活映画海を渡る波止場の風』より



《 渡り鳥・流れ者シリーズに使用されたダイアナのギターについて》


ボディ右下にDianaとペイントされているが、そもそもこれはメーカー名なのか、それともモデル名なのか。


①サウンドホール内に貼られたコーション・ラベルが見える画像を並べてみた。
画像右側はロビーカードからですが、コーション・ラベルまでは着色されず、桃色の着色ミスがあります。
Diana
Guitar と書かれているいるように見えます。Dianaの字体はボディにペイントされているものと同じだと思います。
しかし、いくらネット検索してもダイアナギターでは海外製のギターばかりで、日活映画との関連性のあるのは番三郎さんのサイトだけです。


そこで当時の音楽雑誌を見れば広告があるかもしれないと手持ちの資料を探したところ
②1967年の「ミュージック・ライフ」誌に掲載されていたダイアナのギターと絃の雑誌広告です。
これを見ると株式会社ダイアナ本社 嶋田商店 東京都台東区御徒町3-11 と書かれています。
この事からDianaはギターのメーカー名であることが確認出来ました。


①の画像に戻って便宜上左側をAタイプ、右側をBタイプとしておきます。
Aタイプ、サウンドホール回りの装飾有り+細い外円。ネックの材質又は仕上げが黒っぽい。12指板のポジションマークは1つ。
Bタイプ、サウンドホール回りに太め外円のみ。ネックの材質又は仕上げが茶色っぽい。同ポジションマークは2つ。
ところで画像、左と中の唐草模様の再現度が高いですね。(塗りムラはあるようです)

渡り鳥第5作『大草原の渡り鳥』のギターですが、
①基本はBタイプのギターで、Dianaマークは黒で右上がり、Dとiの間が空いている。薔薇の花と葉のタッチが違う。


②『大草原の渡り鳥』(Bタイプ)と『口笛の流れる港町』(Aタイプ)のギター比較です。
今回のギターの唐草模様は今までとはタッチがまるで変わっています。特に蕾は赤く塗られています。
唐草模様の左右での対象度も低く、残念ながら完成度は高くない印象です。




日活映画『大草原の渡り鳥』『口笛が流れる港町』より