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日活映画『ギターを持った渡り鳥』(上)『口笛が流れる港町』(下)より

『口笛が流れる港町』
サウンドホールの回りの装飾。Dianaマークの大きさや位置。
唐草模様が全く同じ。良く観察すると濃淡があります。
背負い紐は1作目は赤/白、2作目は赤/枯れ草色ぽいです。

第3作『渡り鳥いつまた帰る』で使用されたギターについて、2作目との比較です。


ネック部分 1.2.黒っぽい材質、3は茶色。12フレットのポジションマークが1.2.は一つ、3.は二つ。 駒部分 1.2.は明るい茶色、3.は、それより暗い材質。(使用木材までは分かりませんので)サウンドホール部分の装飾 3は1.2に比較すると二重の内側の模様が無くなり、丸く塗られているだけのようです。Dianaマーク どちらも赤文字ですが、3は1.2に比べ文字の傾きが緩い。唐草模様 文字にするのは難しいですが、全体的には細く、丸まっている部分は太い印象です。
背負紐 1.赤/白 2.赤/枯れ草色 3.赤/緑色 またヘッド部分での紐の止め位置も変わっています。


以上の点から、明らかに別のギターです。海岸沿いの道を歩いている時、トラックに幅寄せされ、海に落とされますが、その時ギターを投げ出しているので、そこで破損し交代したかも知れませんね。





日活映画『渡り鳥いつまた帰る』より

第4作『赤い夕陽の渡り鳥』で使用されたギターについて、
この作品ではあまりギターがアップにならなく、なっても夜間シーンなのでなかなか確認が難しいです。


ここで、ややこしくなるのでギターを分類しておこうと思います。
A.『ギターを持った渡り鳥』『口笛の流れる港町』
B.『渡り鳥いつまた帰る』『赤い夕陽の渡り鳥』の一部。
C.『赤い夕陽の渡り鳥』の一部。


①ほとんど馬に載せられているシーンが多いのですが、左右(C.B)のギターを比べてみますと、
ネック C 黒っぽい。 B 茶色っぽい。
12指板のポイントマーク C 1。  B 2。
サウンドホール回りの装飾 C 模様有り。 B 円のみ。
ブリッジ C 黒っぽい。 B 茶色っぽい。
Dianaの字体は似ていますが左の方がDが大きく見える。
そのほか馬に固定している紐の太さが異なる。 C 細め。 B 太め。




日活映画『赤い夕陽の渡り鳥』『口笛が流れる港町』より



②左 C.夜の牧場で演奏シーン。 中 B.磐梯高原ホテルでのシーン。 
右 B.『渡り鳥いつまた帰る』より
中のギターは3作目『渡り鳥いつまた帰る』のBのギターと同じだと思われます。


日活映画『赤い夕陽の渡り鳥』『渡り鳥いつまた帰る』より

③こちらのCギターは1.2作目で使用のAギターと似ていますが、
ブリッジの色違い、Dianaマークの傾き違いと、アップで見ると唐草模様が違うのが確認できます。ツルの丸まった部分(葉)がかなり大きくだるい感じ、蕾部分の両脇の葉も大きめ。
以上のことから『赤い夕陽の渡り鳥』ではBとCの、二つのギターが使用されている事が分かります。


日活映画『赤い夕陽の渡り鳥』より