小林旭さんを単なる演歌歌手と認識している若い人たちも多いだろう。それは認識を改めて頂きたい。先に映画俳優としての小林旭さんの一端を紹介しましたが、歌についても、その魅力を伝えるのは簡単ではありません。ここでは大きく3つのタイプに分けます。「さすらい系」の歌、「俗謡・コミック系」の歌、「夜の演歌」です。ここでは細かくジャンル分けはしません。聴く人が感じれば良いことなので、あえて控えます。
 所属のレコード会社、音楽出版社も変わりました。 大らかで自由な気風が漂っていたコロムビアレコード時代。未だに歌い語り継がれる名作が数多くあります。そして数々のヒットを生んだクラウンレコード時代、新たな局面のオリジナル曲が多いポリドール時代、そして、エンタテイメント性にあふれたソニーへ。現在はガウスエンターテイメントに所属。
 現在、入手可能なアルバムを以下に推薦します。

■大瀧詠一監修 小林旭初期作品集 2002年2月21日発売

アキラ1 アキラ2 アキラ3 アキラ4

●アキラ1
1.ダンチョネ節  2.ズンドコ節  3.アキラのホイホイ節  4.アキラのツーレロ節  5.アキラのデカンショ  6.ノーチヨサン節 7.アキラの炭坑節  8.鹿児島おはら節 9.アキラのおいとこ節 10.アキラのソーラン節 11.アキラのノーエ節 12.アキラのラバさん 13.アキラのストトン節 14.アキラのまっくろけ節  15.一筆啓上参らせ候 16.地底の歌 17.囚人部隊の歌 18.恋の山手線

●アキラ2
1.アキラでボサノバ 2.アキラのブンガワン・ソロ  3.東京ツイスト  4.アキラでツイスト  5.ペパーミント・ツイスト  6.キエンセラツイスト  7.一杯のコーヒーから 8.恋のチュンガ  9.旭の黄金虫 10.どんぐりころころ 11.ちんから峠 12.めんこい仔馬 13.見てござる 14.証城寺の狸囃子 15.月の砂漠 16.さいはての慕情 17.落日のシャイアン  18.ジャニー・ギター  19.黒い傷痕のブルース 20.恋の花に気をつけな  21.ダヒル・サヨ

●アキラ3
1.ダイナマイトが百五十屯 2.真夜中の街角  3.女を忘れろ  4.俺に逆らうな  5.十字路6.やくざの詩(うた)  7. 銀座旋風児(ギンザマイトガイ)  8.ギターを持った渡り鳥  9.さすらい  10.北帰行  11.惜別の唄 12.惜別の唄 13.俺もゆくから君もゆけ

●アキラ4
1.自動車ショー歌 2.恋の世界旅行  3.ほらふきマドロス  4.グングン節 5.たすけられたりたすけたり 6.名酒節  7.雑俳ソング  8.スピード違反 9.恋の山手線  10.ゴルフショー歌  11.ショーがないね節 12.宇宙旅行の渡り鳥  13.ウインチェスター73

■小林旭大全集 日本クラウン CRCN-50106〜110


小林旭大全集
  ディスク5枚組 \9,524(税別)

●Disc 1 【銀幕の章】
1. 銀座旋風児 2. さすらい 3. ギターを持った渡り鳥 4. 口笛の凍る町 5. ギター片手に 6. 十字路 7. ついて来るかい 8. 無国籍者の唄 9. 泣くなさすらい 10. 赤道を駈ける男 11. 旅の灯り 12. 落日 13. 旅心 14. 夢ん中 15. みだれ雲

●Disc 2 【夜の巷の章】
1. 昔の名前で出ています 2. 女房きどり 3. 泣いて昔が返るなら 4. ごめんね 5. 麻衣子 6. 純子 7. もう一度一から出なおします 8. 私の名前が変わります 9. 夜の阿呆鳥 10. やどかり 11. あざみ白書 12. 身の上ばなし 13. 俺が憎けりゃうらみなよ 14. 夜霧のブルース 15. 月に吠える歌

●Disc 3 【楽宴の章】
1.宇宙旅行の渡り鳥 2. ほらふきマドロス 3. スキー小唄 4. グングン節 5. ゴルフ・ショー歌 6. ショーがないね節 7. 名酒節 8. 恋の世界旅行 9. 雑俳ソング 10. 自動車ショー歌 11. スビード違反 12. ゴルフ場小唄 13. 野球小唄 14. 東海節 15. かけ橋音頭

●Disc 4 【抒情の章】
1.オロロン慕情 2. 遠くへ行きたい 3. 波浮の港 4. 旅人の唄 5. 琵琶湖周航の唄 6. 惜別の唄 7. 北帰行 8. 雪の降る街を 9. 北上夜曲 10. 知床旅情 11. 砂山 12. 送春譜 13. ゴンドラの唄 14. 船頭小唄 15. ダンチョネ節

●Disc 5 【放浪の章】
1.ギターかかえたひとり旅 2. にっぽん無宿 3. 旅路 4. 北海岸 5. 哀愁列島 6. さすらいの道 7. 日暮れ・行き暮れ 8. おまえに逢いたい 9. 無宿者 10. 霧の都会 11. 黒い傷痕のブルース 12. 氷雨 13. 赤いトラクター 14. 氷雪海峡  15. 北へ  16. 熱き心に



小林旭さんの歌の魅力 を知るには、大量に聴くことです。もちろん、一曲・数曲 でも魅力は発揮されますが、醍醐味は数多く聴くことに尽きます。同じ楽曲でも録音年代が違えば別の魅力があります。上記の2種類のCDは曲がダブっています。どちらを選ぶかはあなた次第です。でも、両方欲しくなるでしょう。また、この他にも現在発売中のアルバムやシングルがありますが、それらは省きました。

 

 小林旭さんを知るには、やはり自伝が欠かせません。それにファンのためのバイブルとも言うべき本もあります。両方とも紹介しましょう。これらは現在でも書店で入手できるはずです。少なくともWEB上での通販なら確実でしょう。

   ここの写真ミス
   改訂予定         自伝「さすらい」 新潮社 ¥1400(税別)

 子供の頃の話から日活入社の大部屋時代の頃の話、全盛期の頃、事業失敗の話など色々と読み応えのある内容。

 「小林旭読本」小林信彦+大瀧詠一責任編集 キネマ旬報社 ¥1905(税別)

 映画監督、映画評論家、俳優等々が小林旭像を語る。大瀧詠一氏による歌の魅力の解説、巻末には映画と歌の資料。

本を読むだけではつまらない。やはり、スクリーンで直接ふれよう!
若い人たちの今後の健闘を祈ります!




アキラといえば、ジョー!このコンビは欠かせない。
そこで、ジョーさんの著作も紹介!


シシド 小説・日活撮影所  宍戸錠 新潮社刊

もう、書店では入手不可能。古書店やWEBで探して欲しい。
錠さんのニューフェース時代から、主演級となったニューダイヤモンドライン時代までが
描いてある。本当はこの先も知りたかったが、次回作は出ないそうである。残念!