Presented by ジャンバール

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<管理人コメント>
この作品は「赤い夕陽の掲示板」に来られたジャンバールさんの作です。日活映画ファンの熱き想いとして、日活スタアによる架空のオールスター作品を企画され、ご自分でストーリーを書かれました。続いての<完結編>は管理人に宿題として預けられておりますが、完成の時期は未定です。まずは素晴らしい夢の作品をどうぞお楽しみ下さい。

ジャンバールさんへの感想などをお待ちしております。

父の怨念に挑む一人の男!脱獄し巨悪の富に挑む一人の男!敵対する二人の男が手を握り悪に立ち向かうスペクタクル・アクション巨編。
謎の女が二人に絡み港横浜を舞台に日活ダイヤモンドラインが総力をあげて放つ超娯楽大作。絶対絶命の危機に陥る二人の運命やいかに?

暁に挑む群狼(第一部)

<スタッフ>  製作・脚本・監督     等々力 次郎
<キャスト> 竜崎吾郎 石原裕次郎 山村に恨みを持つ男
      
      藤堂康介 赤木圭一郎 俊介の異母兄・海港丸船長
      斉藤正臣 宍戸  錠 政友会幹部
      山村利光 二谷 英明 山村興業会長
      秋元玲子 浅丘ルリ子 山村に恨みを持つ女
      山村絵里 吉永小百合 山村の娘
      岡田義範 高橋 英樹 神奈川県警警部
      藤堂俊介 渡  哲也 山村の参謀・政友会幹部
      
      滝沢浩次 小林  旭 元滝沢組組長

<挿入歌>  「哀愁のバラード」 石原裕次郎
      「忘却のブルース」 小林  旭

<ストーリー> 
 昭和45年秋、横浜港山下埠頭にたたずむ一人の男。その男の名は竜崎吾郎、世が世ならば大地主で地元横浜の港湾荷役を一手に収め父の後を継ぎこの世の春を迎えているはずの御曹司である。今から20年ほど前、下請け業者であった山村港湾の山村善吉・利光親子の口車に乗り、共同で相場に手を染め人の良い吾郎の父・建造は所有していた土地の大半と港湾荷役の権利もろとも手放すはめとなってしまったのである。学生だった吾郎は当時、詳細を知るよしもなかったが後になって山村善吉が友人の相場師と仕組みすべて出来レースでなした結果であると知り、これが原因で父・建造は自殺に追いやられ学業途上で退学し母と二人神戸に移り無一文からの旅立ちとなったのである。
 貧しいながらも神戸で荷役の職につき、ある時船員相手の町の酒場で飲んでいるときに地元のチンピラにからまれ大立ち回りとなった時、店の客で藤堂康介という男が助っ人に現れ「多勢に無勢じゃねえか、助っ人するぜ」といって「すまねえな、恩にきるぜ」といい二人で5・6人のチンピラをあっという間にかたずけ飲みなおすこととなった。藤堂は海港丸の船長で明日ブラジル行きの予定で出航するとのことで今度いつ日本に帰るかわからないがまたの再会を楽しみにしていると言い残し別れた間柄であるが、後に敵対する藤堂俊介の異母兄弟だったとはこの時の吾郎も康介も互いに知るよしもなかった。
 数日後、喧嘩相手が地元広域暴力団「山水会」の直系組員とわかり、追い回されるはめとなった吾郎は母を残し再び横浜に戻り、あの山下埠頭の岸壁で海を見つめていたのだが徐々に昔が思い起こされ山村親子への復讐の思いがメラメラと湧いていたのである。
 山村善吉は自分の所有するゴルフ場でプレー中、急に脳溢血の発作が起きてそのまま帰らぬ人となってしまったが多大の土地と港湾荷役の権利を一手に収め、大実業家となった息子・利光は社名も山村興業と改め事業を拡大し、地元広域暴力団「政友会」とも裏事業に手を染め暴利をむさぼっていたのである。関東一帯を仕切る「政友会」は関西一帯を仕切る「山水会」と会長同士が兄弟盃をかわす間柄で日本全国を二分していたのである。
 横浜に落ち着いた吾郎は関内のとある酒場で玲子という女と知り合いいい仲となるが、この玲子が実は政略結婚のため利光に遊ばれ騙され捨てられたのだということを知り悪業で築いた山村利光の資産強奪の計画をたて、玲子の知恵で娘の絵里の誘拐を企て、成功し身代金10億円の要求をするのであった。監禁中の絵里は玲子の話から最初は信じなかったものの「もし、あなた方がそれで父を許していただけるなら、私はあなた方に協力をします。」といい詫びるのであった。
 
  一方、横浜拘置所では拘留中の政友会幹部の斉藤正臣が同房の滝沢浩次に山村興業との因縁話を聞かせ資産強奪のため、脱獄計画を立てている最中であった。滝沢は東京青山を拠点にのし上がり東都物産社長の筒井伸介をスキャンダルをたてに株主総会でつるし上げ、日本刀で切りつけるという荒っぽい仕業で巷をにぎわかした男であり懲役15年の刑を受けていたのである。
 滝沢はこれを期に獄中で滝沢組を解散し記者発表し晴れて一人身の堅気になったのである。が、これも脱獄目的のためのものであった。斉藤とのつながりは堅気になったとはいえ東都物産の筒井と裏つながりのある政友会下部組織のヒットマンに昼の運動場での自由時間に襲われたとき、これを救ったのが同じ政友会幹部の斉藤正臣だったのである。「お前への恩は忘れねえぜ!」、「なあんてことはねえぜ。俺もどこかで同じ目に会うかもしれねえからな!」といって義兄弟の仲となったのである。
 斉藤は政友会内部において、ちょっと浮いており、まして組がらみの山村興産を狙うとはおかしな話だと思った滝沢は山村興産に政友会次期理事長を狙う幹部の藤堂俊介が参謀兼用心棒として側近にはせ参じているのと斉藤と藤堂の仲が険悪であり出獄すれば自分の居場所がないかも知れないという斉藤の腹を知ることとなる。
 山村の資産強奪を目的に脱獄の機会を狙っていた二人は移送目的で東京拘置所に護送される日を狙った。不思議な縁だが脱獄手配のため斉藤の面会に訪れたのはあの秋元玲子だったのだ。竜崎は参謀藤堂との駆け引きにてこずりいまだ身代金の奪還を出来ずにいたが人質絵里の協力でまだ警察には連絡せずに組織で方をつけようという藤堂の考えに根城を追いまくられながらもなんとか交渉を継続していたのだ。
 玲子が山村に捨てられ自暴自棄になっていたとき、救い立ち直らせたのがほかならぬ斉藤だったのである。そんなことで差し入れられた小型電動のこぎりをうまく隠し持ち護送中の振動を利用して床下に穴をあけ踏み切りを渡ったところで何本か連続して電車が通過するとき、故障車を装い玲子が運転するトラックが護送車の前を塞ぎ3・4分で車の下から抜け出るという計画で抜け抜けと脱走に成功したのである。
 
  こうして玲子の手引きで竜崎のアジトに集結した滝沢と斉藤は資金強奪の構想を練り直し「金は山分けだぞ!」という滝沢のひと声に「わかった!」と答えた竜崎だがこのときの竜崎の腹のなかでは金はすべてやってもいい山村をつぶし復讐さえ出来れば・・・という思いが強かったのである。目的意識が一致した滝沢らは東西銀行の山村の貸し金庫を襲う計画をたて深夜の警備員を襲い非常網をかいくぐり爆薬を使い中身を奪いとったのである。
 株券・権利書・隠し預金口座の書類一式など資産にして10数億円の価値あるものだった。これをすぐさま換金し目的を果たした竜崎・滝沢・斉藤・玲子の4人は絵里を解放し高飛びの準備をするのであった。玲子の分も含め金は4等分にした。山村の貸し金庫が襲われたことを知り、かねてから裏社会との悪業を偵察していた神奈川県警の岡田警部は関西でヤクザに追われ、過去に山村に恨みをいだいていた竜崎吾郎と脱走中の滝沢浩次、斉藤正臣の犯行だと調べ上げ、これを知った山室はじめ政友会を含めた藤堂の逆襲を察知し県警対政友会対実行犯3名の手に汗にぎる抗争と逃亡劇が始まるのであった。藤堂は傘下の腕に覚えのある組員20名ほどを引きつれ、竜崎らのアジトを急襲したがもぬけの殻で竜崎・滝沢・斉藤の3人は玲子に4億円の分け前を持たし安全な場所へと移動させ自らはマリンタワーへ藤堂ら追っ手をおびきよせ壊滅させる計画で武装をした上で、また奪い取った10数億円の現なまを港の突堤に隠し決死の覚悟で戦う準備をしていたのである。夜半の銃撃戦は血を血で洗う壮絶なものとなり藤堂一味は12名の死傷者を出し、斉藤が右太ももを撃たれ危うく命からがら車での逃走となった。
 
 
高速湾岸線をベイブリッジを抜け、突っ走る竜崎ら、これを追いかける藤堂一味の残党、カーチェイスの銃撃戦を繰り返しながら羽田空港わきに降り立ち真っ暗な中、夜間照明と飛行機音のなかでなおも争いは続いて、とうとう藤堂ら3名を残し討ち果たすも斉藤が弾を胸に受け車で港へ逆走するなか、竜崎がハンドルを握り、後ろの席では滝沢に肩を抱かれ瀕死の斉藤が「おい!しっかりしろ!」と呼びかける滝沢に向かい「変な因縁だったなあ。俺はもうだめだ。」、「なあ!兄弟!逃げ延びろよ。決して死ぬんじゃねえぞ。」一つだけ頼みを聞いてくれという斉藤の頼みとは「俺の分け前は玲子にくれてやってくれ・・・」そういいのこすと事きれてしまったのである。被害散々の藤堂らは山村の豪邸にいったん戻るがそこでは県警本部の岡田がさまざまな不当利得行為及びそれによる脱税行為で山村を逮捕しているところであった。帰り際に、すれ違い目の会った岡田は藤堂に対し「そっちも覚悟をしておいたほうがいいぞ。」と言い残し無言のままの藤堂の前を足早に立ち去るのであった。こうなったら俺一人で竜崎・滝沢らを撃ち殺してやる。と決意した藤堂は一人で早朝の山下埠頭にでかけるのであった。その時、父を逮捕され傷を負いながら決戦に向かう藤堂の後姿に涙にくれながらたたずむ絵里の姿があった。この時絵里は父の元を離れ無一文で一人で人生をやりなおす覚悟を決めていたのである。
 金を手にした竜崎と滝沢は斉藤との約束通り玲子の元へ急ぎ、彼の分け前を渡したのである。玲子の思いを察した滝沢は成田の空港も危ない、海外へ逃れることを考えていた二人は横浜港からなんとか脱出を試みたいと考えて、玲子に未練を残す竜崎に滝沢は「女を連れての脱出は無理だぜ!」「命の保障はできねえぜ。」と言い残すや、以外にも玲子の口から出たことばは「私もいい経験をしたは、もう一度人生をやり直せそうだは!」といい「斉藤さんの好意は受け取ります。でもこのお金は私たちの命を救ってくれた絵里さんにお返しするは。」といい残し二人と別れたのであった。朝もやの中、桟橋にはあの海港丸が停泊していた。竜崎は確かあの時の船は海港丸だったなあと神戸の時を思い出し船を訪ねてみるのだった。あんのじょう、船長の藤堂康介が降りてきて久しぶりの再会にお互いほほを緩めるのであった。その時、後ろから俊介の声で「待て!竜崎・滝沢、命はもらった。」という声と同時に一発の銃声が竜崎をかばった康介の左肩をつらぬいた。さらに一発撃とうとした藤堂に「俊介!」という康介の声が届き、「兄貴!」と思わず駆け寄る俊介であった。俺の言うことを聞かずにヤクザの道に走ったお前だが山村とかいう一人の男の為に命を捨てるなんて馬鹿な真似はするな。と、さとされ肩を落として去っていくのであった。
 挿入歌「忘却のブルース」が流れる中、康介は二人に対し「一ヶ月の航海、辛抱してください。必ずお二人をリオデジャネイロまでお連れします。」「ゆったりと楽しんでください。」といい特別船室へと案内するのであった。船室で竜崎は滝沢に対し「あの時、山分けだといっていたが本当は独り占めする気だったんじゃなかったのか?」と訪ねると「俺はそんな男じゃねえよ。最初に会ったときからお前とは気が合うなと思っていたんだよ。」といいお互いグラスを片手に高笑いをする二人であった。挿入歌「哀愁のバラード」が港の風景をバックに流れる中・・エンドマーク
 

 「暁に挑む群狼」(完結編)はブラジル・リオに渡った竜崎と滝沢が数億の資産を元にそれぞれ滝沢はコーヒー農園を経営し更なる富を得て、また竜崎はロスに渡りナイトクラブの経営に手を染め日本人街のボスに納まり、竜崎と外国マフィアとの利権争いに、南米で麻薬栽培をめぐる地元マフィアとの争いにと双方争いを起こしている二人がともに助け合い外国マフィアを撲滅するリオとロスを舞台に派手なアクションを繰り広げる壮大なるストーリーです。   (宣伝だけです。)

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