匿名記者★座談会 明日のチャンピオンは君だ! | ||||
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A テレビ放送の録画をとるのでテレビ放送会社から交渉したんだよ、勿論ギャラ払って・・・。 A ところが、ファンというのは現金なものだね。旭が出ない時はざワザワして、ちっとも喜ばなか B そうか、お目当ては旭なんだからな。 A 彼のサービス精神は見上げたものだ。レパートリーの中からお客に受けた歌をズラリと歌ってね。 B スケジュールもきつかったんだろう。 A 前の日に、二月作品の「太平洋のかつぎ屋」の宮崎ロケから帰って来たばかりだそうだ。 B 二月作品? ずいぶん早いな。 A 海外ロケがあるんで順序が逆になってるんだ。十一月作品の「大暴れ風来坊」の次に二月作品の C そんなに早くてはシナリオも間に合わない(笑)本人は一人で、シナリオを書く人は何人もいる B 江守常務に云わせると、すごいブームだね。 A 江守さんのカンは相当なものだからね。裕次郎の「嵐を呼ぶ男」の試写を見た時に、「これでブ C この前の「大草原の渡り鳥」の社長試写を見た時にも、堀社長と手を取り合って泣いて喜んだそ B オーバーだな。 A ああいう作品を作っていれば、しばらくは食いぱっぐれはないな(笑) 押し通すか日活流ヒロイズム B 本人はどうなんだい、あの程度の写真で・・・。 A 彼のえらいところはそこなんだよ、役目に忠実だっていう所ね。 C 文句を考えるヒマもない(笑) A 熱が入っているよ、仕事に・・・いいかげんくたびれちゃって「どうにでもなれ!」っていう気 B それの心配はないさ、子供じゃないんだから、何千万円かかけて撮っている中心に居るのがオレ C 作品の傾向を変えるという点は? A まずここ一年は考えられないね。かえってこのヒロイズムをもっと徹底させようかと考えている B 正義の味方スーパーマン。 A そうさ、小林旭イコール、スーパーマンさ。 C 「絶唱」なんか彼の代表作といえるが、ああいうものも当分ないわけか。 A 時間をかけてあんなものを作るなら、その時間で渡り鳥を二本作った方がいい、というものさ。 B 裕次郎よりは一般的にいいらしいね。人見知りしないで、ニコニコするだけでもね。 A 裕次郎のように爆発的に人気が上がらなかったから、本人の頭の中も整理されているからね。 身体には、充分気をつけて! B 身体の方はどうかな? C 元気があっていいね。裕次郎なんかやたらに使われていた時は青い顔して肩で息してるって A まだ使われ方が足りないのかな(笑) C もっとも、夜更かしをしたりしないからね。撮影の夜間は別だけれど・・・。 B ひところ、よくナイトクラブやバーを歩き回っていたけれど・・・。 A くわしいね(笑) C まあ、そんな所だよ。 B もっとも、今どき銀座なんか歩けないよ、物見高いのにたかられちゃうから・・・。 C 医者にかかっているという話はどうなんだい? A ロケに医者がつきっきりだという話があるね。 B ドル箱だから大切にするのさ(笑) A 多少手荒く扱ってもガタの来る身体じゃないだろう(笑) C 身体が資本なんだから大切にしないと・・・。 A 肉体労働者だから・・・(笑) 当分続く浅丘ルリ子とのコンビ B コンビの問題なんだけれど、浅丘ルリ子のコンビは当分続くだろうね。 A 日活本社へのファンの投書もルリ子とのコンビが圧倒的だね。他のスタアは一寸考えられないん C 裕次郎は、北原三枝とコンビで長く続けたけれど、会社としてはあの線を狙うのかね。 A 日活、の方針なんだね。長く続けるというのは・・・。例えば、xならxという俳優をスタアに B 「コレでもか、コレでもか!」っていうヤツ(笑) A 小林、浅丘のコンビも徹底的に押し通す。そしてシリーズものにも、ロケ地を変え、内容を変え C 赤木圭一郎には笹森礼子を、和田浩治には清水まゆみと守屋浩をつける、というわけだね。 B ここで問題になるのは裕次郎だね。仮に北原三枝が結婚後に引退するとなると一寸コンビニ困る C それでも、芦川いづみ、中原早苗と、居ることは居るね。芦川なんか「あじさいの歌」「あした B こうやってみると、一寸女優陣が弱い感じだね。 A もっとも、女優は男優次第で意外に育つものだからね。 B あまり深刻に考えなくても、日活みたいに男性中心の作品にはたいして必要じゃないからな。 C 小林と浅丘のコンビの魅力というのは、小林の渡り鳥に対し、浅丘はいつもフラレのような型で A そうだね。何ともいえない一種独特のうれいを持っているからね、浅丘が・・・。 C あの眼がきいているね。 A 二人の眼の大きさも対照的だし・・・(笑) レコードの人気も目を見張る有様! B レコードが売れているね。 A エライコッチャ(笑) C コロムビアという会社は、美空ひばり、島倉千代子というドル箱がいる、それにコロムビア・ロ A 確かに歌はうまいね。 C うまいというより、元気があってよろしい!(笑) A 一時低音ブームがさわがれた時にデビューしたんだけれど、彼は時の流れに逆らって、高音で勝 B 裕次郎がすごく受けた頃だね。フランク永井、松尾和子も低音だし・・・。 C いわゆる絶叫型で、女性の胸にキンキンとシゲキを与えたわけだ。 A 共鳴したかな(笑) C コロムビアじゃあニコニコしてるよ、たいへんレコードが売れるんで・・・。 A レコードでもうけた分でピアノを買う、なんて云っていたんだけれど、いつの間にか買ったね。 C たっぷり貰ったんだろう(笑) A 彼の歌は、誰にでも歌えるのが魅力だね。街のアンちゃんたちが、元気よく歌いながら歩いて B そうだ、歌謡曲の魅力っていうのは、大衆に愛されることなんだから・・・。 A 社会党みたいだな(笑) C 池田内閣だ(笑) B ミーハー族より一寸年代が上の二十代の人にも歌われるというのは、民謡や、戦争中に流行った A 歌詞なんかも面白いのがあるね。 B 著作権で引っ掛かって、発売禁止になったのもあるね。 A ロケから帰ってすぐとか、夜間のセットが終わってからとか、歌を吹き込むのも大変だね、忙し 小林旭の佐々木小次郎が夢 B 日活では四大スタアの顔合わせは絶対にやらないそうだね。 A 江守常務の言を借りれば「ダンピングは絶対にしない!」だってさ(笑) C オール・スタアもの必ずしもダンピングではないが、東映のオール・スタアものを裕次郎一人で B 裕次郎との共演なんか夢だな。 A 今の段階じゃ無理だろうが、我々としては考えたくなる話だな。 B 裕次郎が警官で、暗黒街に潜入する。小林旭が若い貸元で、いつの間にか二人の間に男の友情が A そううまく話が作れればいいけど・・・(笑) C こちらで考えるほどうまくゆかないものなんだ。 A 江守さんがこの調子では絶対にやらせないね。 B 夢を見るだけならいいだろう(笑)裕次郎が宮本武蔵で、旭が佐々木小次郎(笑) C 時代劇は「幕末太陽傳」だけだな。 B 裕次郎も出たね。 C ムシリなんかを自分の毛で作ってね。一寸おもしろかったね。 A ファンとしては、ああいうものをもういっぺん望んでいるんじゃないかな。 B 何千人かのファンが連名で日活江守常務あてに嘆願しないとダメ・・・(笑) END |
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