Ｑ・サカマキと私のつきあいは年数だけは長い。彼が大学卒業後に就いた会社で知り合った。当時から情熱的な彼は精力的に与えられた仕事をこなし、プライベートタイムを大切にしていた。プライベートでは自分の夢を育むために様々に試行錯誤したことだろうと思う。やがて彼は会社を辞し、趣味のサーフィンを楽しむために単身オーストラリアへと移り住んだ。その後、ニューヨークへと居を移し、本格的なフォトジャーナリストとしての仕事にのりだす。イラク戦争やアフガンなどでの取材を知るたびに彼の身の危険を心配したものだ。そんな彼は、会う度に心配するこちらを尻目に、ケロッとした顔をして「別に、大丈夫や」と、こともなげに言う。しかし、実際には傷ついて病院に収容されたこともあるという。彼の何が身の危険を冒してまで、ここまでこだわるのか？ 人々が知らない現実を知らせたい、隠された裏側にこそ真実があると訴えているように思う。
今回、彼の集大成ともいうべき写真集が完成しました。「世界報道写真コンテスト・ストーリー部門 第1位受賞」の写真を手にとってご覧下さい。
帰ってきた渡り鳥・管理人 渡 三郎
